「石鉱絵画」の製法

    以下は昭和63年12月27日、「コンクリート製品表面の模様形成方
   法」として特許の出願をした内容をそのまま掲載してあります。
    「石鉱絵画」は以下の製法によって作られています。以下の製法によ
   って作られる作品に石鉱絵画という名前を付け商標登録をしたのです。
   「石鉱絵画」と言う名前は本製品の品質を保証するブランド名です。し
   たがって「石鉱絵画」と言う名前の使用は認めておりませんが、絶対と
   言う事ではありません、ご相談下さい。下記の製法をどのように利用さ
   れ、どのような物を作られ、どのような名前を付けられるかは自由です。
   しかし、下記の製法を利用し、実施し、製作したことに起因する、又は
   その他一切の、利用者が自身で受けた損害、又は他者に与えた損害
   に対して当方は一切責任を負いません。

    一見、難しそうに思えるかも知れませんが、よく見てもらえば難しいも
   のではありません。又、言葉で説明すると、こうなってしまうのかも知れ
   ません。弁理士に作ってもらったもので言葉が一寸やゝこしいかも知れ
   ませんが読んでみて下さい。

  1・  発明の名称
      コンクリート製品表面の模様形成方法
  2・  特許請求の範囲
    (1) 2種類以上に着色分類して成るモルタル又はセメントペーストの第
     1色目のモルタル又はセメントペーストを型枠の型枠面に対して、吹
     き付け或いは噴霧状又は通常の方法で落下させる等の手段によっ
     て過疎的に塗布し、次いで第2色目、第3色目、…のモルタル又は
     セメントペーストを前記第1色目と同じ様にして順次塗布し、これら着
     色モルタル又はセメントペーストを凝固させ、更にこれら凝固された
     モルタル又はセメントペーストの上面にコンクリートを投入すると共
     に該コンリートを凝固させた後、型枠を取り外すようにしたことを特徴
     とするコンクリート製品表面の模様形成方法。
   (2) 型枠の型枠面の所定部位に所定形状の型を定着させ、次いで該
     型の外側を、2種類以上の着色モルタル又はセメントペーストを吹き
     付け或いは噴霧状又は通常の方法で落下させる等の手段によって
     順次過疎的に塗布した後、前記所定形状の型を取り外すと共にそ
     の空白部の型枠面に対して該空白部外側に塗布された着色モルタ
     ル又はセメントペーストとは異った単色又は複数の着色のモルタル
     又はセメントペーストを塗布するようにしたことを特徴とする請求項
     (1)記載のコンクリート製品表面の模様形成方法。
  3・  発明の詳細な説明
     [産業上の利用分野]
      本発明はコンクリート製品の表面に各種の模様を施すようにしたコ
     ンクリート製品表面の模様形成方法に関する。
     [従来の技術]
      従来コンクリート製品の表面に模様を形成する場合、印刷物等を
     使用したりする模様形成方法、着色したコンクリートを凹凸の模様を
     施した型枠に投入する模様形成方法、予め各種の骨材を埋設する
     ようにコンクリートを投入し、その表面を研磨したり或いはコンクリー
     ト表面に塗装を施す模様形成方法や吹き付け塗布等の方法により
     コンクリート投入以前に型枠面にプラスチックの液体又はモルタル等
     を塗布する方法等が知られている。
     [発明が解決しょうとする課題]
      上述した従来技術に於けるコンクリート製品表面に模様を形成する
     模様形成方法は複雑且つ高度の技術を要するのみならず手間と費
     用が嵩み、更に塗装を施す場合には剥離する等の不備欠点があり、
     而かも吹き付け塗布等による模様形成方法はコンクリート表面の養
     生目的か単色に於いて表面の凹凸によって構成される模様製作目
     的の範囲に限定されるとの問題点を有していた。
      本考案は、従来の技術の有するこの様な問題点に鑑みてなされた
     ものであり、その目的とするところは、極めて簡単な方法によってコン
     クリート製品表面に密着した剥離することのない色違いによる均一的
     模様形成を可能にしたコンクリート製品表面の模様形成方法を提供
     することにある。
     [課題を解決するための手段]
      上記目的を達成する為に本発明におけるコンクリート製品表面の模
     様形成方法は、2種類以上に着色分類して成るモルタル又はセメント
     ペーストの第1色目のモルタル又はセメントペーストを型枠面に対して、
     吹き付け或いは噴霧状又は通常の方法で落下させる等の手段によっ
     て過疎的に塗布し、次いで第2色目、第3色目、…のモルタル又はセ
     メントペーストを前記第1色目と同じ様にして順次塗布し、これら着色
     モルタル又はセメントペーストを凝固させ、更にこれら凝固したモルタ
     ル又はセメントペーストの上面にコンクリートを投入すると共に該コン
     クリートを凝固させた後、型枠を取り外すようにしたのである。
      そして上記模様形成方法は、型枠の型枠面の所定部位に所定形状
     の型を密着させ、次いで該型の外側を、2種類以上の着色モルタル又
     はセメントペーストを吹き付け或いは噴霧状又は通常の方法で落下さ
     せる等の手段によって順次過疎的に塗布した後、前記所定形状の型を
     取り外すと共にその空白部の型枠面に対して該空白部外側に塗布され
     た着色モルタル又はセメントペーストとは異った単色又は複数の着色の
     モルタル又はセメントペーストを塗布するようにすることもできるのであ
     る。
     [作用]
      2種類以上に着色分類したモルタル又はセメントペーストを過疎的に
     順次塗布することによって、コンクリート表面に密着して剥離することの
     ない色の違いによる均一的な各種模様を施すことが可能である。
     [実施例]
      実施例について説明する。
      第1図は異った色に着色分類した3色のモルタル又はセメントペースト
     2,3,4を順次過疎的にその3色のモルタル又はセメントペーストが型
     枠面5に到達するように塗布した場合(第2図)に型枠面5に形成される
     模様を示したものである。
      今、本発明のコンクリート製品表面の模様形成方法に付いて述べる
     に、先ず、3色に着色分類したモルタル又はセメントペーストの中、第1
     色目のモルタル又はセメントペースト2を型枠1の型枠面5に対して吹き
     付け或いは噴霧状又は通常の方法で落下させる等の手段によって過
     疎的に塗布し、次いで第2色目の着色モルタル又はセメントペースト3、
     第3色目の着色モルタル又はセメントペースト4を前記第1色目の場合と
     同じようにして順次塗布する。
      そしてこれらの塗布した第1色乃至第3色のモルタル又はセメントペー
     スト2,3,4が凝固するのをまってコンクリート6を投入し、該コンクリート
     6の凝固した後に型枠1を取り外すことによってコンクリート製品表面に
     異った色による模様が形成されるのである。
      第3図及び第4図は他の実施例を示すものであり、型枠1の底部型枠
     面5に単純な正六角形の型を密着させ所定の工程を経て該型を取り外
     した場合の実施例を示すもので、先ず型枠1の底部型枠面5中央部に
     正六角形の型7を密着させ、該型7の外周に3色に着色分類したモルタ
     ル又はセメントペースト2,3,4を該型枠1の型枠面5に対して吹き付け
     或いは噴霧状又は通常の方法で落下させる等の手段により、順次過疎
     的に塗布する。
      次いで、前記型7を取り外すと共にその空白部(7)部分の型枠面5に対
     して前の着色モルタル又はセメントペースト2,3,4とは異った単色又は
     複数色に着色分類したモルタル又はセメントペーストを前記と同じ塗布
     手段によって塗布する。
      そして、前記全ての着色モルタル又はセメントペーストが凝固すると共
     にコンクリート6を投入するのであり、このコンクリート6の凝固の後、前記
     型枠1を取り外すことによって異った色による均一的模様と型7と同一形
     状の異った色による模様を同一のコンクリート製品表面に形成することが
     できる。
     [発明の効果]
      本発明は上述の様な方法により構成されるので、次に記載する効果を
     奏する。
    (1) 色の組み合わせと型の種類によってコンクリート製品表面に無数の
     多種多様の模様を極めて容易に且つ安価に形成することができる。
    (2) 組み立てコンクリート建築等の大型コンクリート製品から装飾コンクリ
     ート等の小型コンクリート製品に至るまでその表面に各種の模様を施す
     ことが可能である。
    (3) 同一コンクリート製品表面に密着して剥離することのない色の違いに
     よる均一的な模様と所定の型と同形の異った色による模様を形成するこ
     とができる。
    (4) 上記製品を公園や遊園地等の野外に設置することによって、野外での
     絵画芸術の観賞も兼ねることができる。
  4・  図面の簡単な説明
      第1図は型枠に着色したモルタル又はセメントペーストを塗布した場合を
     示す平面図、第2図は同上AーA線断面図、第3図は型を使用した場合を
     示す平面図、第4図は同上BーB線断面図である。

     1−型枠    2、3,4ー着色モルタル又はセメントペースト

     5ー型枠面   6−コンクリート   7−型(空白部)

   
      昭和63年12月27日

     特 許 出 願 人    岩 渕 孝 文
    
     代理人弁理士     ○ ○ ○ ○

           


         
                

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